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個展「井蛙の夢(せいあのゆめ)」

「老い」というアート

老いていくということは、いかに魅力的か?

介護の仕事を足かけ20年やってきて、その期間は日本で介護保険が始まってからの時間と重なる。
ふりかえると、1990年代、昭和が終わり、バブルがはじけ、ソ連が崩壊し、阪神淡路大震災があり、オウム新興宗教団体のテロがあり…まさに「地殻変動」と呼べるような時期を10代前半から20代前半にかけて通過した。そのあとに、2000年の介護保険のスタートがあり、そこに居場所を見つけたようにして介護を始めた。

社会主義も精神主義も貨幣主義も、崩れていった時代の空気を呼吸しながら、自分らしい呼吸のできた処は認知症の高齢者のそばだったり、動作が非常に制限された老人への食事介助の時間だった。
今思うに、おくれてきた革命家がもう社会主義者にも宗教家にもなれなくて、見出したのが「老い」とそこにむき出しになっている「生身の存在」だったのだ。そしてその生身どうしだからこそ通じ合ったり交流したりできる喜びに出会った。

「生身の存在」にかえることが出来る事象として「老い」をとらえ、その魅力やおかしさを新たに掘り起こす所にユニークさを発見したいと思う。

会期:2022年3月4日(金)〜6日(日)
OPEN11時/CLOSE17時 入場無料
会場:BOOK CAFE マルベリーフィールド ギャラリー
東京都昭島市中神町1176-36
JR青梅線中神駅北口徒歩1分
*新宿駅から30分、立川駅から7分 (*アクセス)

会期中、桜庭は毎日在廊いたします。
また、来場者のみなさまにご参加いただけるワークショップも、毎日開催いたします。
詳細は追ってお知らせいたします。

毎日ワークショップを開催します

老いのイメージを新しくするためのワークショップ

「老い」に対してどんな印象をお持ちでしょうか? 自分の体力の衰えが思い浮かんだり、あるいは両親や祖父母の介護が思い出されたり、はたまた歳を重ねた先の暮らしぶりに想いを馳せるかもしれません。 私は長年、高齢者福祉の仕事をしてきたことで、上記の印象とは違ったものを持つようになりました。 このワークショップでは、まず私から仕事を通した介護経験や老いの印象をお話し、それを聞いた上で参加者の方々に会場の作品を見ていただき、そこで感じたり受け取った印象をそれぞれにお話いただくという流れで進めていきます。 その過程で、一般的にはあまり楽しくそして積極的に語られることのない「老い」を、作品を介して印象を語り合うことを通して更新していきましょう。

3月4日:14時〜15時頃
3月5日:14時〜15時頃
3月6日:14時〜15時頃

参加費:無料
定員:4名(先着順)